NHKスペシャルを見ていて。
30年前の天安門事件の年は日本も昭和から平成に変わった年だった。
ベルリンの壁が崩壊し、2年後にはソ連が崩壊しCISに代わり、東西対立は終わったかのようだった。その年にECを元にEUが誕生した。
イランイラク戦争も1988年に終わっていた。
日本で消費税が導入されたのも1989年で、4年後に55年体制の終わりを告げる細川政権が誕生した。
当時は根拠のないバブルで数年後崩壊した。
30代以下の人たちは伝聞や学校で学んだ話かもしれないが、40代以上は記憶にあるだろう。
世の中は大きく変わるんだろうなと思ったことを思い出す。
でも30年前と今と比べてあまりにも変わっていない気がする。
弱体化したはずのロシア・中国が再び大国になり、大国同士の対立が世界を動かす構造に変わりはない。
ベトナムやアフガンなどであったことが中東ではいまだに大国同士の対立が起因で続いている。
イランと米国の対立は当時と変わらない。
イランをけん制する中東の国がイラクからサウジアラビアに変わっただけ。
統合に向かったはずの欧州はブレグジットや極右台頭で分裂し始めている。
日本は政治も経済も社会も当時とあまり変わらない。
米中頼りの経済はその依存度を増している気がする。
30年前と同じ流れであれば、数年後に世界は混乱する。
景気は後退し、政治体制の変化が続発するはず。
違うのはグローバル化が進み、国を超える力を持つ企業が出てきていること。
明治の時代にアジアでは民主化が進み、清や李氏朝鮮など古い体制の国は一気に弱体化した。
大正の時代には世界が狭くなり、最初の世界大戦が起きた。
昭和は戦争の世紀で世界大戦から冷戦に基づく戦争が多い中、貿易戦争という新たな課題が生じた。
為替相場が重要になったのも昭和の後半。
平成は世界中で平和・経済の自由化に進むかと思いきや、強くなった大国と強くなったグローバル企業の支配が進んだだけな気がする。
政治はそれについていけず、課税の問題などが起きている。
令和の時代はどうなるんですかね。
今回の譲位による新天皇即位と改元は何かの暗示な気がしてならない。